『風の囁き‥』(2010年11月14日発行)店長コラム
「探求」から「共有」、そして「共育」へ −今私がしている活動について−

店長酵素栄養学の権威、鶴見隆史先生が理事を務める蘇生会に『風の囁き・・』という会報誌があります。コンテンツも充実しており、私もたくさんのことを学んでいます。その編集長が私の企画したイベント(国分寺シネマダイアログ)に来て頂いたご縁から、私の活動についてコラムの依頼がありました。私などが書かせて頂くには恐れ多いことではありましたが、恐縮しながらお受け致しました。ありがたいことです、本当に。<(_ _*)>

はじめに

お陰さまで私、今年で到頭5歳になりました。というのも28歳のときに体内を元気に漂う悪性腫瘍の存在を知らされ、その時を境に新たな人生を生きることにしたのです。いわば、前世の記憶を鮮明に持ちつつ現世を生きている感じです。前世では外食・コンビニ食を中心に、夜更かし、飲酒、喫煙、ストレス過多な生活で、頭痛薬は常備、風邪をひけばすぐ処方箋をもらいに行くというありきたりな生活を続けていました。悪性腫瘍もさぞ居心地が良かったことでしょう。

自分との対話の時間

入院・診断・治療の過程では、自分が本当に必要な情報や知りたいことはだれも教えてくれませんでした。教えてくれなければ調べるしかありません。「癌」−「病気」−「カラダの仕組み」−「食」−「酵素」−「種」へとつながる探求の毎日です。その日々はそれまでの自分の生き方を振り返ることでもありました。どうやら私にとっての闘病期間とは自分と対話する時間だったようです。

地球交響曲(ガイアシンフォニー)

治療中は抗がん剤という嵐が体内で吹き荒れているので、不安定な心の舵取りも大変です。そんな時によく観ていた作品があります。龍村仁監督のドキュメンタリー映画『地球交響曲(ガイアシンフォニー)』シリーズです。1992年の公開以来自主上映というカタチで広まり、今年の7月には最新作の『第七番』が公開されました。美しい映像と共に語られる出演者のメッセージを聞くと、穏やかに「いまここにいる自分の存在」について考えさせられます。不思議なのは観るたびに新たな発見があったり、これから向かう先への後押しをしてくれるのです。心路を失いがちな私にとっては、観るたびに進路を示してくれる心の羅針盤のような作品です。

WorldShift□→□(ワールドシフト)

その『地球交響曲』の『第五番』にはアーヴィン・ラズロ博士が出演しています。ブダペストクラブ(世界賢人会議)の会長でもあるラズロ博士は、このままでは持続不可能世界を持続可能な世界へ変えていくために、昨年9月「WorldShift(ワールドシフト)」の緊急提言を行いました。これを受けて日本でも今年の4月に2日間のフォーラムが行われました。そこでは「生態系(いのち)」「経済(お金)」「社会(つながり)」をテーマに、30人ものプレゼンテーターがそれぞれのシフト宣言(□→□)をベースに未来を語りました。それは私たち一人一人に対する問いかけでもありました。「どうする?この世界を。」

「探求」→「共有」

私にとっての闘病期間とは自分と向き合った時間であり、その機会と時間が今の自分を創っています。それだけ貴重であり、大きな影響力を持ったものでした。しかし時の流れが速い現代です。ゆっくり自分と向き合う時間を作るのは難しいのが現状ではないでしょうか。だからこそ、忙しい日常の隙間で自分と対話できるような場づくりがしたいと考えるようになりました。それは私のシフト宣言「探求」→「共有」です。

シネマダイアログ

2007年山梨県大月市の大自然に囲まれた中で『地球交響曲第六番』を上映しました。単に映画を上映するのではなく、映画という共通の話題を通じ、場のチカラを借り、そこに集まった人たちと共に語り合う場づくりです。これがシネマダイアログの始まりです。ダイアログとは対話のことですが、ここでは対話の相手に自分自身も含んでいます。その後も、「未来の食卓」、「ブルーゴールド」、「風の馬」、「雪の下の炎」、「地球交響曲第三番」、「GATE-A True Story-」と続け、今後も不定期ながら継続していきたいと思っています。

『フードマタース』

上映会だけでなく、DVDの取り扱いを始めた作品もあります。『フードマタース』です。 この作品は食の大切さを家族(監督の父親)に伝えるために作られた栄養療法ドキュメンタリー映画です。食の大切さは身近な人ほど伝えにくかったり、食生活の改善は体調を崩すまでなかなかできなかったりしますからね。食事は毎日することだから、映画という身近なもので改めて見直す「観るテキスト」として家族や大切な人と何度も見てほしい作品です。

多摩ロハ

自分と向き合える場づくりは、多摩ロハス・ヴィレッジ(通称:多摩ロハ)を通じても行っています。主にクリスタルボウル(振動性の音響楽器)の演奏とヨガ、ルーシーダットン、きくち体操、野菜ジュースでプチ・ファスティングなどと組み合わせています。朝遊びをしながら結果的に心も体も元気になってしまおうという企画です。

地域的つながり

闘病中、自分の存在の小ささを目の当たりにしました。どれだけ家族や親しき人、仲間たちに支えられ、助けられたか分りません。きっと一人のチカラは悲しいほど小さいのです。だからこそヒトはつながっていかなければいけないのかもしれない。家族から、仲間から、そして身近な人たちへと。さらにその先にあるのは住んでいる地域だと思うのです。地域の関係性が希薄になりつつあるいま、もっとヒトが集まり出会い、縁をつないでいけたら、一人では決してできない何かができると思うのです。私がしている活動はとても小さなものですが、それがいつか地域の持つ人的・土地的・文化的資源の善循環につながっていったらいいなと思っています。


共有から共育へ

第六回の蘇生会講演会で鶴見先生はこんなことをおっしゃいました。「がん発病は悟る機会を与えられた選ばれた人」だと。自分の体内に悪性腫瘍を育ててしまったのは生き方の問題であり、食への無関心や無知が招いた結果だとネガティブに思い込んでいました。本当に知りたいことと共に、こうした話が聞けることに蘇生会の幅広さと奥深さを感じずにはいられません。

そんな機会を与えられながらも青臭い5歳児には分らないことがたくさんあります。

なぜあの時、三途の川から引き返してこられたのだろう。
「運が良かったから。」「生活を変えたから。」「生き方を変えたから。」「それとも運命だったから。」
その答えは分らないけれど、日々の活動を通じて探し続けるのだろう。
家族や親しき仲間たち、ご縁と関わりのある人たちと一緒に考えていくのだろう。
そしてこの針先のような瞬間を充たすように生きいくのだろう。

でもね、分っていることもあるのです。

「ごめんよ、悪性腫瘍君たち、今はもう君らの居場所はないのだよ。」


※『風の囁き‥』(2010年11月14日発行)より



山本コヲジ プロフィール
オフィスカレイド代表
1976年東京都国分寺市生まれ(前世)
早稲田大学教育学部卒業後、語学学校勤務。発病を機に、闘病・療養経て独立。『ヴェル酵素ネット』店長。『シネマダイアログ』主催。『多摩ロハス・ヴィレッジ』睡泳部部長。国分寺市地域ツイッターサイト『ぶんじなう』企画・運営。『フードマタース』DVDプロモーター。笑顔につながる『たまシフト』世話人。国分寺バードハウス・プロジェクト『空の家』、地域の地図作り『国分寺ぶらぶらMap』などの参画を通じて心身魂の美健化活動を展開中。

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